2023/10/24

クライミングで骨折した時の話

ちょうど2年前の今頃、リードクライミング中に骨折しました。その時にSNSに書いた投稿から。

岩場までのアプローチ

クライミングをしない人にもわかるように説明します。少し長くなりますので、興味のない方は読み飛ばしてくださいね。

クライミングで一番価値のある完登がオンサイト。

これは、事前に何の情報もなく、誰かが登っているところも見ていない状態での最初のトライで、てっぺんまで1度も落ちず、ロープを張ってもらって休憩したりしないで登りきることです。

オンサイトトライはひとつの課題につき1回しか経験できませんし、事前に何の情報もない状態というのは案外ないもので、とっても貴重です。


お天気でした!

この時、小川山物語という課題でオンサイトトライの機会があったので、ぜひ登りたいと手をあげました。

自分の得意なスラブだったこと、グレードも5.9とオンサイトできる可能性があったこと、特に無謀な挑戦ではありませんでした。オンサイトを狙いにいってるので、真剣なトライでした。ビレイも的確でした。

この後、もう少し上ったところから落ちました。

3ピン目に手が届くところまで登り進み、腰からヌンチャクを取ろうとした瞬間、足が抜けて滑落。

2ピン目と3ピン目の距離が長かったので、7~8m落ちたと思います。滑落の途中で左足に激痛。

そこから、他の課題を登っていた仲間も含めて全員が私のレスキューに入ってくれました。

宙吊りの私をゆっくりと降ろして、最後は抱えて安定したところまで移動。クライミングシューズを脱がせてテーピング、靴をはいた上から応急処置用のプレートで脛〜足首~かかとを固定してテーピング。

この固定用プレートは後に私も購入しました。

岩場までのアプローチは急登。行きはそこそこ時間がかかったので、自力の下山にはかなりの時間がかかると思いました。すぐに下山サポートチームと岩場撤収チームに別れて、私は下山開始。両手と右足で這いつくばって皆に守ってもらいながら降りました。

途中で撤収チームと合流、最難関の渡渉に差し掛かります。みんながあちこち、私が渡れそうな場所を探してくれますがどこも無理そうです。

そこで、ロープを対岸まで渡して木で固定。メンバーの2人が滑車を持っていたので、私を吊るして対岸まで渡してくれました。私のハーネスにロープを結んで対岸から引っ張ってくれたので、私はほぼ何もしていません(動画)。


平坦な道は背負ってもらい、無事に駐車場に到着。

そこから車で1時間かけて整形外科まで連れて行ってもらいました。

病院から戻るとあたりは真っ暗。

バンガロー泊だったのを、私と付き添いの1人を山荘泊に変更してもらったり、食事の準備もしてもらいました。そして次の日に帰路につきました。

みなさんのレスキューのスキル、判断力、優しさに本当に感動しました。本当に本当にありがとうございます。

私のせいで予定が変更になり、クライミングの時間もなくなりました。忙しい中取ってもらったお休みを無駄にしてしまいました。申し訳ありませんでした。

今回のケガで、いろいろ考えさせられました。

クライミングに対する姿勢、挑戦の仕方。レスキューの重要性。まだまだ考えはまとまっていませんが、反省することがたくさんありました。


結局、踵を粉砕骨折していたのですが、その後の話はまた別の機会に😊

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今回役に立ったのがサムスプリント。患部の固定などに使えます。

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